首相時代にも自己中心的な失言でマスコミを賑わせていた森(写真は2020年7月17日) Issei Kato-REUTERS 森喜朗氏の女性蔑視発言が国内外で大きな問題になる中、今次東京五輪開催もますます微妙な暗雲が立ち込めている。森氏の失言癖は今日・昨日に始まったことではない。森氏は2000年に当時脳梗塞で入院・急逝した小渕氏の後継として総理大臣となり、その期間約1年の短命内閣に終わった。 森内閣発足当初から森氏の失言・舌禍は大きな問題となり、内閣支持率は場合によっては一けた台に落ち込み、自民党は危機感を募らせる。森内閣と自民党への支持率低下を受けて「改革」「刷新」の声が急速に沸き起こり、小泉内閣の劇的な誕生へとつながっていく。 約1年の政権担当期間中、森氏は「失言総理」という印象ばかりが際立ち、多くの国民はそのことばかりを記憶している。しかし、今振り返ると森内閣はその後の自民党の「構造的