大王製紙の不正を内部告発した結果、配置転換や降格処分を受けた末に懲戒解雇されたのは不当として、元社員の男性(50)が19日、解雇が無効であることの確認のほか、約330万円の損害賠償や給与支払いなどを同社に求める訴訟を東京地裁に起こした。 訴状によると、元社員は昨年12月、同社の業績見通しの発表の内容に偽りがあるとして金融庁などに内部告発した。同月〜今年1月に2度の配置転換を言い渡された後、降格処分を受け、今月11日には「配置転換、転勤、出向などを拒否した」として懲戒解雇を通告された。 元社員は「内部告発は真実で、会社は告発を糾弾することを狙って処分をしており、人事権の乱用だ」などと主張している。 同社は「訴状が届いておらず、コメントはできない」などとしている。 関連リンク「大王製紙、まだ創業家支配」 北越紀州の社長が批判 株取引問題(3/9)大王製紙「創業家支配なお強い」 筆頭株主・