記事:筑摩書房 二度と戦争をしない・させないために生存者たちが語った真実を記録する 書籍情報はこちら 『沖縄戦記 鉄の暴風』文庫化にあたって 沖縄タイムス社が戦後まもない一九五〇年に出版し、以来十版三刷を重ねて読み継がれてきた『沖縄戦記 鉄の暴風』が、ちくま学芸文庫として出版されることになった。 筑摩書房から収録の要請を受け、役員会で複数回にわたって検討した。沖縄タイムス社の「魂」であり「原点」である『鉄の暴風』は、沖縄タイムス社が出し続けることに意義があるのではないか、との意見があった。それを筑摩書房に託すことにしたのは、日本全国にこの「魂」を改めて送り出す意義を重く見たからである。 七十九年前の地上戦で焦土と化した沖縄で今、再び戦争の準備が進んでいる。辺野古に新基地の建設が進み、琉球弧の島々に自衛隊の拠点が新設され、強化され、攻撃を受けることを想定した避難訓練や疎開の計画まで持ち上がり