九州新幹線高架に欠陥材 麻生グループ会社が販売 鹿児島市と熊本県八代(やつしろ)市を結んで04年に開業した九州新幹線で、欠陥のあるパネル材料が高架橋の建設に使われていたことが関係者の話でわかった。販売元は開業前に欠陥の補修にあたったが、一部の高架橋は未補修のまま放置されているという。 九州新幹線を建設した鉄道・運輸機構(旧・日本鉄道建設公団)は「製品に欠陥があるという説明は聞いていない」としており、販売元の株式会社麻生(旧・麻生セメント、福岡県飯塚市)から改めて事情を聴く。 欠陥があったのは、麻生が販売した「ASフォーム型」。高架橋の橋脚の上に載る橋げたをつくる際、コンクリートを流し込む型枠の底面部分の「埋設型枠」として使われている。施工後も残り、橋げたのコンクリートと一体化しなければならないが、ASフォーム型は接着力が弱く、コンクリートから剥離(はくり)してしまう欠陥があったという