5年前に閉所した京都市「今熊野老人いこいの家」(東山区)の一角に、謎の石碑が立っている。前面に「吉奈会創立者 村田ツ子先生発祥之地」と書かれ、背面には昭和42(1967)年11月の建立年や発起人の名前があるものの、「村田ツ子」さんが誰なのかなどの詳細は全く不明。いこいの家の土地と建物は今後売却の可能性があり、市は石碑の扱いに苦慮している。 【地図】石碑のある京都市東山区の位置 市健康長寿企画課によると、吉奈(きつな)会は宗教法人「神習教」の関係団体とみられる。市は1979年に同会から土地と建物の寄付を受け、翌年春に今熊野老人いこいの家を開設した。 その後、いこいの家は市の事業見直しなどに伴い2017年3月末に閉所。新たな活用法がないことから、市は売却を検討している。建物と一緒に石碑も除却される可能性があるため、市は今年に入って東京の教団本部などに問い合わせたが、吉奈会に関する情報は得られず