アベノミクス効果で高額消費の傾向が取りざたされる昨今。その一方で、「イエナカ消費」、「巣ごもり消費」といった若者の消費行動からくる“若者の○○離れ”が叫ばれて久しい。 だが、巷でいわれるほど若年層の消費意欲は減退しているわけではない。6月17日に『若者は本当にお金がないのか? 統計データが語る意外な真実』(光文社新書)を上梓したニッセイ基礎研究所・生活研究部准主任研究員の久我尚子さんに、○○離れのウソを検証してもらった。 * * * 【若者のクルマ離れ】 若年単身世帯の自動車保有台数は、男性で1994年をピークに減少傾向にあるとの調査が出ていますが、一般財団法人「自動車検査登録情報協会」によると、全世帯の自動車保有台数は1960年代から現在まで増加し続けています。 若者のクルマに対する意欲はどうなのか。日本自動車工業会が実施した実態&意識調査(2008年)で興味深い結果が出ています。18~