パニックを恐れる日本政府 日本でも新型コロナウイルスの感染者が2000人を超えた。東京都は3日、都内で新たに89人の感染者を確認したと発表した。刻々と高まる緊張のなか、日本医師会などは緊急事態宣言の必要性を提起している。 ただ、安倍晋三首相は2日の衆院本会議で「(宣言を出す条件になる)全国的かつ急速な蔓延という状況には至っておらず、ギリギリ持ちこたえている状況」と語り、依然、宣言を出してはいない。首相は3日の参院本会議でも「少しでも気を緩めればいつ拡大してもおかしくない。まさに瀬戸際が継続している」と述べ、重ねて慎重な姿勢を示した。 一方、日本とよく比較されるのが欧米諸国の対応だ。 米国保健福祉省が緊急事態宣言を出したのは1月31日だった。世界保健機関(WHO)が緊急事態宣言を出したことなどを受けたものだが、当時はまだ米国内の感染者はわずかだった。イタリア政府も同日、非常事態を宣言したが、