戦争「外注化」イラクでお手上げ “現代の傭兵”は4万8千人駐在。米正規軍増派も焼け石に水で、民間軍事会社が槍玉に。 2007年7月号 GLOBAL 内戦状態のイラクから撤退すべしという内外世論に耳を貸さず、逆に米兵増派でテロを押さえ込もうとしたブッシュ政権「最後の賭け」は、どうやら失敗の烙印を押されそうだ。 5月29日、それを象徴する二つのニュースが飛びこんできた。イラク財務省に白昼堂々警察官の制服を着た武装グループが侵入、西側の財務専門家1人と民間軍事会社(PMC、Private Military Company)の警護員4人を拉致したのがその一つ。同じ日に「米兵の5月の死者数が114人に達し、04年11月以来で最悪の記録となった」とロイター通信が報じた。爆弾テロや狙撃、誘拐は増えるばかりで米軍とPMCの手に負えなくなってきた証拠である。国防総省や中央軍は増派失敗の結論を見越して「プラン