岐阜県立多治見病院は、今月31日をもってドクターカーの定期運行を休止すると発表した。ドクターカーの運行にかかわっていた医師2人が退職するため、体制の維持が難しくなったという。2008年の運用開始以来、累計出動件数は1786件(6月末現在)。同病院は「新たに医師の確保ができ次第、定期運行を再開させたい」としている。 地域の救急医療の一翼を担ってきたドクターカー(写真提供=県立多治見病院) 同病院は08年9月に県内で初めてドクターカーの運用を開始。当時は珍しかった乗用車タイプを導入し、医師自らがハンドルを握って現場に急行する“欧州型”を採用したことで、県内外の救急医療関係者の注目を集めた。10年にはドクターカーに位置情報即時表示システムを導入。GPSと無線通話などを使って最短時間で現場に到着できる体制を整えた。 しかし、医師不足のため、昨年1月に24時間の定期運行を休止して昼間の運行のみに変