厚生労働省は19日、精神障害者の強制入院などを判断する精神保健指定医の資格審査で、要件を満たしていなかった医師1人を、誤って合格させるミスがあったと発表した。 発表によると、同省は3月22日、資格を審査する医道審議会の専門部会で、この医師と別の医師の資料を取り違えて配布。申請内容に不備のあった医師を合格とし、本来は合格だった医師を継続審査とした。6月にミスが発覚し、同省は今月19日付で、この医師の指定を取り消した。 医師は4月以降、指定医として強制入院や患者の身体拘束などの判断に関わっており、同省は判断の適否を調査しているという。同省は「あってはならないことで、事務手続きを見直す」としている。 指定医を巡っては、同省が昨年10月、虚偽の症例リポートを作成していたなどとして、89人の指定医の資格を取り消している。