『警察公論』という警察官向けの月刊誌がある。同誌ではこれまでに、職務質問の方法を紹介する連載が何度か組まれている*1。 その一つとして、「警察実務研究会」という実態不明のグループによる「クローズアップ実務 職務質問の要領と着眼点」という連載があった*2。本記事では、この連載からいくつかの叙述を紹介するとともに、その適否ないし当否を検討してゆく。 同連載には、色々と興味深い記述がある。 例えば、「薬物中毒者の身体特徴」として、「前歯が欠損」「唇をよくなめる(喉が渇くため)」「頬がこけている」「顔が青白い」「肌に艶がない」などの性状が列記されている*3。 また、職務質問をすべき対象車(者)の具体的な着眼点として、自動車のナンバープレートが「ぞろ目の番号(暴力団員等が好む)」「ナンバーの合計が「9」になる車(合計が2ケタ以上の場合は下1ケタ。暴力団員等が好む)」等とある*4。なお、合計「9」につ