2010年9月11日、種子島宇宙センターから、日本初の測位衛星「みちびき」が打ち上げられました。みちびきはGPSを補間する衛星で、現在 数十mの誤差があるGPSの測定精度を1m以下まで高めたり、GPSの影になりやすいビルの間や山間部で位置測定をするための実験などを行います。 みちびきは長時間日本の上空に留まる準天頂軌道と呼ばれる特殊な軌道を描きます。日本の上空を通る準天頂軌道は、ちょうど静止軌道を41度傾けて、ちょっと引き伸ばして、ちょっとずらしたような形。こんな感じです。 赤い線がみちびき、青い線が静止軌道です(この図は模式的なものです。必ずしも正確な形や比率を表してはいません)。 赤道上の静止衛星は23時間56分で地球を一周します。おなじように、みちびきの軌道も23時間56分で一周です。これは、地球が一回自転するのにかかる時間と同じ。このため、静止衛星はあたかも赤道上の一点に留まってい