オーロラ爆発のエネルギー源となる太陽風の地球磁気圏への取り込みが、約7万kmの広範囲にわたって5時間以上継続することが、人工衛星ジオテイルとMMSの観測から明らかにされた。エネルギーの取り込みが磁気リコネクションによって起こることを示す結果である。 【2016年7月27日 JAXA宇宙科学研究所】 太陽から吹き出す高速のプラズマの流れである太陽風は、生命にとっては有害なもので、地球磁気圏がバリアとして働き太陽風を防いでいる。太陽風が地球に到達してエネルギーが磁気圏に入り込むと、磁気圏尾部にエネルギーがため込まれる。このエネルギーが短時間で一気に解放され、プラズマ粒子のエネルギーとなり磁力線に沿って地球の極地方へ進むと、オーロラが発生する。 この際、エネルギーの取り込みや解放に重要な役割を果たすのが磁気リコネクション(磁力線のつなぎかえ)だ。磁気リコネクションによってオーロラや磁気嵐が起こる