高度約300〜400キロの軌道を回っていたロシアの宇宙ステーション「ミール」が上空から撮影した99年の日食時の月の影。影の中央付近が通過した欧州では皆既日食が見られた=フランス国立宇宙研究センター(CNES)提供カメラをつり下げ、上空に放たれた気球=秋田大提供 日食が見られる場所を空から見ると――。鹿児島県・トカラ列島などで皆既日食が起こる7月22日に同県の約30キロ上空から地上の様子をビデオ撮影する計画を、和歌山大のグループが進めている。気象観測に使われる気球を使ってビデオカメラをつり上げ、地上に落ちる月の影を撮影しようという取り組みだ。 日食は、太陽と月、地球が一直線上に並び、地上から見て太陽が月の陰に隠れる天文現象。和歌山大の秋山演亮(ひろあき)・特任教授(惑星科学)は「上空からは地上を横切って動く黒い影が見られる」と話す。 その様子を撮影しようと、気象庁が気象観測のため毎日上