解体作業が始まったサンタ・マリア号=28日午前10時47分、神戸市中央区のメリケンパーク、朝日新聞社ヘリから、林敏行撮影 【水戸部六美】神戸市は28日、コロンブスの新大陸到達500年(1992年)を記念して当時の船を復元し、同市中央区のメリケンパークで屋外展示している帆船「サンタ・マリア号」の解体を始めた。老朽化が理由だが、保存を求める元乗組員や、「復興のシンボルに」と譲渡を望む東日本大震災の被災地から「拙速では」との批判が出ている。 同船は日本の財団法人がスペインの造船所で建造。91〜92年に大西洋と太平洋を横断し、日本へと航海した。その後、神戸市が港のPRなどの目的で譲り受け、永久保存を打ち出した。しかし、今年4月、「倒壊する恐れがあり、市民の安全が確保できない」と解体を発表した。 これに対し、元乗組員らは史実に忠実に復元された船としてスペイン政府から認められ、「歴史的・文化的に