映画のデジタル化が急速に進むなかで、国内で唯一、映画用のフィルムを生産していた富士フイルムが、来年春ごろまでに生産を終了することを決めました。 映画業界からは、生産の継続を望む声も出ています。 100年以上の歴史がある映画は、多くの名作がフィルムで撮影されていて、フィルムならではの暖かみのある柔らかな映像美が、製作者から好まれてきました。 しかし、近年の映画は、デジタルのカメラで撮影されるようになったほか、映画館の映写機のデジタル化も急速に進んでいます。 こうしたなか、富士フイルムは、映画用のフィルムを80年近く生産し続けてきましたが、採算が合わなくなったとして、映画撮影用のフィルムと、映画館で上映するときに使うプリント用の「ポジフィルム」の生産を、来年春ごろまでに終了することを決めました。 一方、デジタルの映画をフィルムにコピーして保存するケースが増えているため、保存用のフィルムは継続し