文章を書いて生計を立てるには、以前は出版社から著書を出し作家になるか雑誌に原稿を寄稿するくらいだったが、インターネットに文章を公開し、ささやかな広告などで、自力でも稼げるようになった。 ただ、音楽はインターネットで個人が稼ぎやすくなったとはまだ言い難い。 文章を書く個人がインターネットで生計を立てられるようになったように、音楽を営む個人がインターネットで生計を立てられるようになるにはどうすれば良いか。Goose houseといアーティスト事例を交え、今後のインターネットと音楽の未来を考えてみる。 ユーザー体験から見るアーティストのバリューチェーン まずアーティストがユーザーに提供する価値をバリューチェーンを通して考えよう。 旧来のチャネルから考えると、ユーザーはアーティストの楽曲を主にテレビやラジオをとして認知する(屋外やショップもあるが)。一定の露出頻度があれば、そこから楽曲が売れる可能
