旧日本軍の従軍慰安婦をテーマにした写真展をめぐり、展示施設の使用を不当に拒否されたとして、名古屋市在住の韓国籍の写真家安世鴻さん(41)が、施設を運営するニコンを相手に使用させるよう求めた仮処分申請について、東京地裁(伊丹恭裁判長)は22日、申し立てを認める決定をした。ニコンは決定を不服とし、異議を申し立てた。 決定によると、安さんは26日から東京・新宿の「ニコンサロン」で、中国に残された元慰安婦をテーマにした写真展の開催を予定しており、1月にニコンの使用許諾を受けた。しかし、開催が報道されると、ニコンに抗議の電話などが寄せられるようになり、5月に中止を通告された。 ニコン側は「政治活動の一環で応募条件に反する」と主張したが、決定は「政治性を持つことが施設の目的に反するとは言えない。契約は成立しており、解約は認められない」として退けた。 [時事通信社] 最新の 社会ニュース ・従軍慰安婦写