16日夜の「箱根強羅夏まつり『大文字焼』」で、主催者の箱根強羅観光協会が事前に公表せずに岩手県陸前高田市の被災松を燃やしていたことが、17日分かった。同協会は「検査で放射性物質が検出されなかったため、被災松を使用した。公表すると京都の問題の蒸し返しになり、被災地にも迷惑を掛けると判断した」などと説明している。 協会によると、燃やしたのは、表皮を剥ぎ長さ約30センチに切りそろえた松の角材50本近く。大文字の中心部に置き、午後8時ごろに火を付けた。 本来、箱根産の竹以外を燃やすことはないが、陸前高田市をボランティアで訪れたまつりの関係者が「京都で使われなかった分、犠牲者の供養のために被災松を燃やして」と依頼され、使うべきかどうか検討。横浜市内の検査機関で調べたところ、「検出せず」との結果が出たため、環境などへの影響はないと判断したという。協会は「事前の公表も検討したが、見送った。今のところ