故・三浦建太郎(原作は現在も森恒二氏が監修を務め連載が続けられている)の『ベルセルク』の「黄金時代篇」を描いたテレビアニメ『ベルセルク 黄金時代篇 MEMORIAL EDITION』が佳境を迎えている。 本作は、10年前に劇場アニメ映画3部作として制作された作品に、新規カットを追加しテレビアニメ向けに再構成した作品だ。アニメーション制作を担当したSTUDIO4°Cによるハイレベルな映像が堪能でき、R指定のレーティングも辞さない姿勢で制作された本作は、過去何度か映像化された『ベルセルク』のアニメの中でも、最も原作の深さに近づいたと言える完成度だ。 本作が2022年に再び放送・配信された意義はなんだろうか。この黄金時代篇こそ本作のエッセンスが最も濃く宿る物語である。三浦氏の残した空前絶後の傑作は、今の私たちにはあまりにも鮮烈だ。人の生き様に嘘のないその語り口は今なお、多くの人を惹きつける力を持