以前、本ブログでアメリカでは今でも進化論を巡る論争が続いていることを書きました。保守派のキリスト教派は“インテリジェント・デザイン(ID: intelligent design)”という概念を持ち出し、ダーウィンの「進化論」を批判しています。“インテリジェント”は「知性のある」といった意味合いがあります。“デザイン”は「設計する」を意味します。保守派のキリスト教徒は“神”という概念を持ち出さないで(その理由は後述します)、“インテリジェント・デザイナー”という言葉を使い、それを「進化論」に対する「代替的な理論(alternative theory)」であると主張し、公立学校で進化論と一緒に教えるべきだと主張しています。日本人には、アメリカのこうした議論はなかなか理解しにくいものです。以下で、”インテリジェント・デザイン”とアメリカ社会の問題を分析することにします。 前回のブログを書いたとき