何度か救急車で病院に運ばれた山口県下関市の80代男性が「命を救ってもらった感謝の気持ちに」と、市に救急車1台を贈った。下関市岬之町の市消防局でこのほど、贈呈式があり、下関市北消防署(下関市綾羅木新町)に配備された。 救急車を贈った男性は療養中で匿名を希望している。代わりに式に出席した70代の妻によると、救急車で病院に運ばれた経験が3回あり、救急車を贈ることを思い付いたという。約2000万円の車体を市に贈り、市が1500万円かけて資機材を積み込み、救急救命士の活動に対応できる高規格救急車にした。贈呈式で前田晋太郎市長は「高い志に感謝の気持ちばかりだ。市民のために活躍してもらえると思う」とあいさつした。 市消防局は現在、高規格救急車を10台使っている。贈られた救急車は、このうち古くなって買い替える予定だった車両の代わりに使われる。【竹花周】