迷走を続ける政治、進まない東日本大震災の復興、そして足もとで再び経済を覆い始めた暗雲――。現在日本は、試練のときを迎えている。国としての求心力が失われつつある今、我々は何を目指して歩いていけばよいのか。長い政治人生の中で、日本という「国家」のあり方について提言を続けて来た石原慎太郎・東京都知事が、日本人が取り戻すべき気概とこれから進むべき道について、思いの丈を語る。読者諸氏は何を感じるだろうか。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン 原英次郎、小尾拓也、撮影/宇佐見利明) 日本の国家そのものが衰弱している 「我欲」に満ちた日本人は復活できるか ――迷走を続ける政治、進まない東日本大震災の復興、そして足もとで再び経済を覆い始めた暗雲と、現在の日本は多くの試練に直面しています。激動の時代において、日本人の価値観は次第に変わり、国家としての求心力が失われつつあるように感じられます。石原都知事は、現在