「資格を取れば、大学に行かせてもらった親にも『頑張りました』というアピールになるかなと思っていたところはあります」 要領よく立ち回っているように見えるが、やらなければならない場面では骨身を惜しまない。必要な労力を最小限に抑えるため、目的到達の最短ルートをつねに計算しているともいえる。大学受験では、「将来の選択肢を広げるため、より賢いといわれる大学へ」進むため、受験勉強を頑張った。 「高校卒業の時点で進路を考えたとき、芸人も考えなくはなかったんです。でも、僕の出身地の島根は当時、お笑いから離れた土地で、『高校を出てすぐ芸人を目指す』というのはかなりぶっ飛んだ発想でした。それなら、父親が教員だし、家族からも『教員になれば』という声があったので、とりあえず教育大学に行って教員免許を取ろうと思いました」 身近な存在だったこともあり、教員は目的にしやすかったのかもしれない。逆に言えば、そのくらい芸人
