劇場アニメ『ルックバック』が7月16日までで動員59万人、興行収入10億円を突破した。公開前は大々的なプロモーションを行っていなかったものの、口コミでその人気は広がり、上映館数の増加も発表されるなど勢いを増している。 【画像】劇場特典として配布された、『ルックバック』原作ネームの全ページを収録した「Original Storyboard」(4枚) 本稿のメイントピックとしては、同作のクリエイティブな領域ではなくビジネスの領域にスポットを当て、『ルックバック』のメディア展開手法、そしてこの成功例が今後のエンターテインメントの新形態となりえるかを考えたい。 異例の人気を博した読み切り作品を映画化 『ルックバック』は漫画『チェンソーマン』などで知られる藤本タツキ氏による読み切り漫画作品で、漫画を描く2人の女性の、特にクリエイターの内面にスポットを当てた物語である。2021年7月の発表時、即日X(