実名を出すと差し障りがあるが、本当にあった脱力エピソードを書きとどめておきたい。それはエクセルで原稿用紙をつくったオヤジAさんの話。表計算ソフトの代名詞であるMSエクセルは、セルが縦横に並んでいる。それを見たAさんは「罫線が引かれているワープロ」と勘違いし、1セルに1文字ずつ入力する原稿用紙ワークシートをつくり、部下たちにフロッピーを配布して、すべての文書をそれに書くよう命じた。部下たちば反発を感じたが、Aさんにエクセルの使い方を教える労力のほうが大きいと感じ、みな粛々と従った。21世紀にあった本当の話。 この手のエピソードは、PC黎明期には掃いて捨てるほどあった。唐沢なをき『電脳炎』の初期作品はそんな話題の宝庫だったし、『月刊アスキー』、『Internet Magazine』、『Yahoo! Internet ガイド』などでもコーナーが作られた。(まあオタク話とかトホホ会みたいな自虐的な
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