雑貨店の東急ハンズは2017年9月末をめどに、社内の全システムをパブリッククラウドに移行する。ネットベンチャーなどを除けば、全システムをパブリッククラウドで運用する企業は非常に珍しい。売上高は約1000億円で従業員数は約3000人、国内外に合計72店舗を展開する同社の規模を考えると、国内の初事例と言ってよい。 小売業の基幹システムであるマーチャンダイジング(MD)システム、POSサーバー、会計システム、人事システムなど。これらを米アマゾン・ウェブ・サービスの「Amazon Web Services(AWS)」で稼働させる。メールシステムやスケジュール管理システム、ファイルサーバーについては米グーグルの「G Suite」を利用した。既に大半のシステムをパブリッククラウド上で稼働しており、2017年9月末に、自社データセンター内にある最後のサーバー移行を完了させる予定だ。 完全クラウド化によっ