東日本大震災の大津波で浸水した宮城県内の土壌について、神戸大などのグループが有害物質による汚染状況を調べたところ、基準の2倍を超えるヒ素が検出された。表土から出ている傾向があるため、津波で運ばれてきたとみられる。通常でも検出されることのあるレベルだが、がれき撤去作業などの際に吸い込む恐れもあるため注意が必要という。 土壌汚染対策法で定められた基準値の10倍以上だと詳細な調査が必要になるとされ、現状では深刻な汚染ではないという。 グループは5月中旬、仙台市や宮城県石巻市など12地点の表土や地下30センチの土壌を採取。ヒ素や有機化合物などの有害物質について調べた。ヒ素は半数の6地点で基準を超え、最も高かったのは2.2倍。フッ素は3地点で超えたが、いずれも2倍未満。ホウ素は1地点で1.6倍。ほかの物質は基準値未満だった。