会話文と地の文の前後の「改行」はどう区別するの? 原稿用紙では同じ様に改行であっても、本質的に区別されるべきものが等し並みに改行として表現されたものであるに過ぎない事がある。 会話と地の文との関係によって、ある改行を、「単なる強制改行」と「段落の切れ目」とに区別する事は可能である。 会話と地の文が連続する場合 1 次の例文で、会話文の直後の「改行」は強制改行である。 「と」で受けたのだから、会話とその直後の地の文は一続きの段落である。よって、この強制改行はbrで表現されるべきである。 ダルトは、木製のスプーンでスープを一口、口に運ぶ。 「あ、結構いけるやん。これ、何のスープ?」 と聞いてみるが、おばちゃんは他の客の相手で忙しいらしく、こっちの話を聞いているふうではない。 「と」で会話を受けるのは、作者がその会話文と地の文とが一続きの段落であると意識したからである。この場合、会話文と地の文