GNU/Linuxに移行してより、あらゆることが新鮮で充実した日々を送っている。急に身長が伸びたりはしないし、彼女もできないし、宝くじにも当たらないが、幸せだ。 ただ、どうも、道を誤った感がある。 ここ数年というもの、C++の参考書の執筆に専念してきた。規格書の読解、日本語による説明、ひとつの機能だけを使った完結なサンプルコード、そんなことを考えて日々を送っていた。その結果、C++の規格の知識は大幅に増えたが、その他の技術からは遠ざかってしまった。向上したのは、英語の読み書き能力とドキュメントを読む力だけだ。一部の能力だけに特化した結果、汎用的なプログラマーとしての力は、むしろ衰えてしまった。 新しい環境で新鮮な気持ちになり、久しぶりに色々とコードが書きたくなった。驚いたのは、ドキュメントを読む力が格段に上がっていて、全く馴染みのない環境やライブラリでも、楽に学べるようになっていることだ。