[読書] 小林よしのり『靖国論』(幻冬舎 05.8.1) 高橋哲哉氏の『靖国問題』については、宮崎哲弥氏や福田和也氏の議論を含めて、このブログで合計5回(4月21、23、26日、6月4、9日)論じた。今回、高橋氏とは対極の立場にある小林氏の『靖国論』を読み、色々と考えるところがあったので、それを記してみたい。 靖国問題は、レベルの異なる非常に多くの問題が輻輳し、絡まり合い、それを解きほぐすのは容易ではない。首相の靖国参拝の是非という一点だけとれば、賛成か反対かの単純な結論しかないように見えるが、そう簡単ではない。公式参拝か、私的参拝か、神道に定められた礼拝形式か、略式か、いつ行くか(小泉首相は2004年元旦の参拝を「初詣」だと述べた)等によって、その賛否の意味が大きく異なる。小さな違いのように見えるが、その差異の背景には、歴史観、戦争観、宗教観、慰霊観の違いはもとより、戦争責任、東京裁判、
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