法律 「相続で婚外子は平等」の最高裁判決への疑問 ある家族の相続の話 女性にもてないし、金のない私には、実生活で関係のない話だが、婚外子相続の問題を取り上げてみたい。 産経新聞記事)すべての新聞が解説と社説で「当然」と言った。「平等」を重視して、法律論を展開すると、確かに違憲判決は妥当という評価が優勢のようだ。 しかし私はへそ曲がりで、全員一致の場合には異論を唱えたくなる。そして一歩踏み込んで考えると、この判決は現実では、いろいろな問題をはらむように思える。 私は記者であり、抽象論を思考するのが苦手だ。50代のある人の現実を紹介したい。 その人はある上場企業の幹部だ。今80代の地方の中堅製造業の社長の父から、40年前に婚外子の一人の弟の存在を聞かされた。始めは複雑な気持ちだったが、共に30代になって交際を始め時おり酒を酌み交わすまでになった。ところが父の体調がよくない中で、この判