終戦の日 中韓の「反日」傾斜を憂える(8月15日付・読売社説) ◆歴史認識問題を政治に絡めるな 68回目の「終戦の日」を迎えた。 先の大戦で亡くなった人々を追悼し、戦争の惨禍が二度と繰り返されぬよう平和への誓いを新たにする日である。 今夏、旧日本海軍の戦闘機「零戦」の天才的な設計者、堀越二郎をモデルにしたアニメ映画「風立ちぬ」が話題を呼んでいる。 ◆評価された戦後の歩み 主人公は、少年時代から飛行機の美しさに憧れていた。だが、戦争が勃発し、自ら設計した零戦が特攻隊にも投入されていく。無残に破壊された無数の零戦を前に呆然(ぼうぜん)と立ち、悲しみに包まれる。そんなラストシーンが印象的だ。 この映画を通じ、戦争について改めて考えさせられた若者たちも少なくないだろう。戦争体験を決して風化させてはなるまい。 戦後、日本は昭和の戦争の反省に立って再出発し、平和裏に高度経済成長を達成した。政府開発援助