参院本会議で可決、成立した「テロ等準備罪」を新設する改正組織犯罪処罰法=15日午前、国会(斎藤良雄撮影) 今国会最大の懸案だった改正組織犯罪処罰法は徹夜の与野党攻防の末、ようやく成立したが、えも言われぬ後味の悪さが残った。 民進党など4野党は一体何のために抵抗したのか。 もし改正案を時間切れで廃案に追い込める可能性がわずかでもあったならば、金田勝年法相らに対する問責決議案や内閣不信任案を次々にぶつけて採決を先送りしたことに多少の意味を見いだせる。 だが、会期を4日間も残した時点でこんな戦術に出てもその可能性はゼロだ。単なるパフォーマンスのためにいたずらに時間を浪費したと言わざるを得ない。社民党の福島瑞穂副党首らによる「女の壁」戦術などは論評に値しない。 民進党の蓮舫代表は、与党が委員会採決を省き、本会議での中間報告に踏み切ったことに対して「だまし討ち」「狂暴な国会運営」などと非難したが、こ