【パリ=福田麻衣】国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)のボコバ事務局長は6日午前(日本時間6日午後)、ユネスコ本部で馳文部科学相と会談し、世界記憶遺産の登録手続きの見直しに入ったことを明らかにした。 日本政府は、公正中立な登録手続きの実現に向け、引き続きユネスコ側に働きかける方針だ。 世界記憶遺産を巡っては、日本政府が事前に懸念を示していたにもかかわらず、中国が申請した「南京大虐殺の文書」が10月に登録された。馳氏は会談で、登録手続きについて「透明性、中立性、公平、公開のある制度にしていくべきだ」と述べた。ボコバ氏は「(登録手続きには)透明性が欠如している。制度の改善に向けて事務局内で検討を始めている」と語った。