毎年この日になると、広島で「反核集会」が行なわれ、原爆が「人類の悲劇」として語られるが、これはごまかしだ。それは人類の問題ではなく、原爆を投下したアメリカのトルーマン大統領の決定であり、ロシアも指摘するように、民間人に対する無差別爆撃は国際法違反である。 トルーマンは『回想録』で「7月26日にポツダム宣言を出したのは、日本人を完全な破壊から救うためだった。彼らの指導者はこの最後通牒をただちに拒否した」と、日本が宣言を受諾していれば原爆は投下されなかったかのように書いているが、本書も指摘するようにこれは嘘である。 原爆投下はスティムソン陸軍長官によって7月25日に決定され、大統領に承認された。これはポツダム宣言の発表される前であり、会談でも議論にならなかった。逆に、ポツダム宣言は原爆投下(飛行計画は8月上旬と決まっていた)を正当化するために、急いで出されたのだ。 ポツダム宣言に対して日本政府