世界中が新型コロナウイルスに揺れた2020年。日本では7年8カ月続いた安倍政権が終わり、菅義偉首相が後を継いだ。新型コロナの感染拡大は国内外で止まらず、20年夏に予定していた東京五輪・パラリンピックも1年延期となった。節目となった出来事とともに、その後の日本政治に与えた影響などを振り返る。2月3日 クルーズ船で集団感染、14日間の下船拒否新型コロナウイルスの感染者が国内でも出始めていた2月3日。乗客の感染が判明したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」が横浜港に入港した。日本政府は大型船内での集団感染に次々と対応を迫られ、国際社会でも注目を集めた。クルーズ船は1月20日に横浜を出港し、香港や台湾を巡った後、横浜に戻った。途中、香港で下船した男性の感染が分かり、横浜沖に停泊させたまま検疫を実施した。政府は当初、無症状者の下船を検討した。2月5日に最初の検査結果が出て状況が一変する。結果が判明