寄生先(仮親)の鳥とヒナの姿をそっくり似せることで、仮親に自分のヒナと思わせて子育てをさせるカッコウを、立教大学の上田恵介教授らが豪州北部で見つけた。 カッコウは仮親の巣に模様や形がそっくりな卵を産み落として育てさせる「托卵(たくらん)」が知られているが、卵ではなくヒナがそっくりなカッコウが見つかったのは初めて。 観察した「アカメテリカッコウ」というカッコウは、「センニョムシクイ」という小鳥の巣に卵を産む。センニョムシクイは色も模様も違うカッコウの卵を抱いてかえすが、ヒナの姿の違いに気づくと巣の外に捨ててしまう。このため、このカッコウのヒナは仮親のヒナそっくりな姿に進化したとみられる。 他の托卵の例では、カッコウが卵の段階で仮親をだますことに成功すれば、仮親はヒナの姿が違っても育て続ける習性がある。同大大学院修士課程の佐藤望さんは、「仮親が目を光らせる段階が、卵の時期だったりヒナの時期だっ