ついに、「物言う株主」が伝家の宝刀の切っ先を、日本企業に突きつけた――米ヤフーの人事大改造と業務刷新でも知られる米著名投資家、ダニエル・ローブ氏が、11億ドルを投じてソニー株の6.9%を買い付け、大株主として、エンタテインメント事業の分社化を経営陣に要求した。 これに対し、「慎重に検討した上で決定を下す」と返答していたソニーが、ついに「結論」を出した。平井社長はローブ氏が最高経営責任者として君臨する米ヘッジファンド、サード・ポイントに宛てた書簡で「取締役会は慎重な検討の結果、全会一致でエンタテインメント事業を100%保有し続けることが将来に向けた最善の選択であり、ソニーの戦略にとって欠かせないものである、との結論に達した」と述べ、提案を退けたという。 【ローブ氏の主張】 ローブ氏は約1週間前、サード・ポイントの投資家に向けた手紙で、ソニーのハリウッドにおけるスタジオ事業の業績の低さを非難す