ブルチコはブルチコ行政区の中心的な町である。ブルチコ行政区はデイトン和平合意に従ってスルプスカ共和国とボスニア・ヘルツェゴビナ連邦の領域にまたがって設置された独立の行政区である。これについて、和平合意では両構成体の間で領域に関して主張が異なる部分を仲裁するのみであったはずにもかかわらず、現実にはこのような行政区が作られたことは和平合意に反するという見方もされている。ブルチコ行政区の行政は、アメリカ合衆国出身のラッフィ・グレゴリアン(Raffi Gregorian)を首班とする国際監視団によって支援されている。 ブルチコは1996年、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争時にはスルプスカ共和国の2つの領域を結ぶ回廊として戦略的にきわめて重要な場所となった。紛争が終結したデイトン合意後、アメリカ合衆国主導の多国籍部隊によってブルチコ郊外にマクガヴァン(McGovern)基地が建設された。 マクガヴァン基