山形県新庄市立明倫中学校で1993年、1年生の児玉有平君(当時13)が体操用マットの中から遺体で見つかった事件をめぐり、最高裁判決で確定した損害賠償の支払いを遺族が求めた訴訟の判決が23日、山形地裁であった。松下貴彦裁判長は賠償を遺族に支払うよう、改めて元生徒2人に命じた。 最高裁は2005年、民事訴訟で7人の元生徒の事件への関与を認め、総額5759万円の支払いを命じた。今回の訴訟は、損害賠償の請求権が時効(10年)によって消滅するのを防ぐためのもの。 遺族は15年に強制執行の手続きを進めたが、7人のうち3人については差し押さえる財産が把握できなかった。そのためこの3人を相手に今年1月に提訴。その後、3人のうち1人については財産などの差し押さえができたとして、請求を取り下げていた。 訴訟で元生徒2人は、事件そのものについて無実を訴えていた。