「とりあえず数多くの企業にエントリーした」ことで学生は安心し、「とりあえずたくさんの学生を集めた」ことで人事部は安心する。そんな“とりあえず”を続けていると、自分がホントに「入りたい企業」なのかどうかが分からなくなり、ホントに「一緒に働きたいと思っている人」なのかどうかが、ぼやけてくる。 そんな「とりあえず」を止めると、企業が動いた。 「ロート製薬、あえて脱・ネット 『思い』を持つ学生と本音で対話」という見出しで毎日新聞が報じ、話題となったのは先週のこと。 そのロート製薬のホームページに大きく書かれていたのが、前述の文言である。「とりあえずエントリー」の学生を批判するだけでなく、「とりあえず学生を集める」自分たちにも向けたメッセージを発したのだ。 「とりあえず」を止める、と。 実にいい。久しぶりにスッキリした気分になった。 就職先選びは人生における最大イベントの1つ 何でもかんでも、まるで