BYDやニオといった中国の新興電気自動車メーカーの存在感がますます高まっている。BYDは2024年10月、四半期ベースで初めてテスラの売上高を上回った。EVにおいて、中国勢は世界の絶対的な覇者になったと言えるのか? 英紙のアジア編集長が意見をまとめた。 中国はすでに電気自動車の世界の覇者なのか? 深圳から広東省東南部にある東莞、広州へと中国の工業地帯を貫いて走る高速道路には、世界中の自動車メーカーのあらゆる車種が行き交っている。トヨタのセダンが産業用タンカーの間を果敢にすり抜け、マイバッハやメルセデスのような高級車が重役たちを運んでいる。テスラが静かな存在感を示し、フォルクスワーゲンのコンパクトカー「ゴルフ」のような世界的な定番車がマイペースな走りを見せている。 だが、これは全体の半分に過ぎない。目にする車の2台に1台はなじみのないブランドのプレートと個性的なヘッドライトを付け、電気モータ