総務省は高齢者や障害者が情報通信技術(ICT)を使って効率的に仕事や生活ができるよう包括的に支援する政策パッケージを2019年度に打ち出す。障害者の個性に応じて仕事を割り振る人工知能(AI)や、職場や街中のバリアフリー情報の公開などを想定。野田聖子総務相が近く立ち上げる有識者懇談会で具体策を詰める。個別の施策の費用は19年度予算の概算要求に盛り込む。例えばAIで工場の複雑な生産工程を細分化し、
過去最大31.9兆円要求=働き方改革、子育てに重点-厚労省 2018年08月29日13時08分 厚生労働省は29日、2019年度予算概算要求を自民党厚労部会に示した。一般会計総額は、高齢化に伴う医療・介護費の増加で前年度当初予算比2.5%増の31兆8956億円と過去最大の要求額となった。今後の予算編成では社会保障費の圧縮をめぐる調整が焦点となる。個別分野では、働き方改革や子育て支援などに重点配分した。 高齢化などにより、自然に増加する社会保障費は6000億円を見込んだ。19年10月に実施予定の保育無償化に関する費用は盛り込まず、年末に向けて調整を続ける。 重点施策として、通常国会で関連法が成立した「働き方改革」分野の予算には約3800億円を配分。時間外労働の削減といった取り組みを進める中小企業などの支援に1222億円を計上した。社会人の学び直し機会の拡充や、外国人就労者の受け入れ拡大に向け
厚生労働省は、認知症の人向けの通所介護(デイサービス)事業所などに通う人が、利用時間内に地域で有償ボランティアに参加することが可能だとする通知を全国の自治体に出した。先進的に取り組む事業所では、若年性認知症の人らが「仕事」にやりがいを感じながら地域社会と交流しており、厚労省はルールを明確化して、活動を後押ししたい考えだ。 東京都町田市のデイサービス「DAYS BLG!」では、認知症の初期段階の人を対象に自動車販売店での… この記事は有料記事です。 残り307文字(全文519文字)
特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)で起きる事故の実態を把握するため、厚生労働省は初の全国調査を行う。今年度中に調査結果をまとめ、施設における事故防止対策を検討する。事故を防ぐために必要な体制や職員が身につけるべき知識などを盛り込む方針だ。 入居者が転んだり、食べ物以外のものをのみ込んだりした事故が起きた場合、国の運営基準で施設には自治体への報告義務がある。ただ、自治体から国には報告する必要がない。死亡事故も含めた事故件数や内容に関する全国的な統計はないのが実情だ。 厚労省の審議会で委員から「介護現場でのリスクマネジメントの状況はどうなっているのか」と問題提起があったが、現状では国として実態把握ができておらず、対策がとれないことから、調査の実施を決めた。 調査は9月以降、全国の特養約9700施設(16年時点)から2千施設以上、老健約4200施設(同)は全施設を対象に、事故の
終戦時の混乱で旧満州(現中国東北部)などに取り残され、日中国交回復後に永住帰国した残留孤児らを対象に、厚生労働省は昨年度から介護施設に出向いて中国語で話し相手になる「語りかけボランティア訪問」を始めた。残留孤児の平均年齢は76歳(2015年度)と高齢化が進んでおり、介護施設で言葉の壁や生活習慣の違いから孤立感を深める人も増えている。こうした人を訪問して不安や負担を軽減し、介護サービスを利用しやすくするのが狙いだ。 8月7日昼ごろ、福岡市博多区のデイサービス施設で、中葉(なかば)日出子さん(75)は語りかけボランティアの大石れい子さん(68)の訪問に笑顔を見せ、「身内のよう。うれしい」と中国語で出迎えた。
*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文[PDF形式]」をご覧ください。 この概要は、「全国消費生活情報ネットワークシステム(PIO-NET:パイオネット)(注)」によって収集した2017年度の消費生活相談情報をまとめたものです(対象データは、2018年5月末日までにPIO-NETに登録された苦情相談)。 当該情報の詳細については、「消費生活年報2018」にまとめ、2018年10月に国民生活センターホームページ上に掲載する予定です。 (注)PIO-NET(パイオネット:全国消費生活情報ネットワークシステム)とは、国民生活センターと全国の消費生活センター等をオンラインネットワークで結び、消費生活に関する相談情報を蓄積しているデータベースのこと。2008年度以降は、消費生活センター等からの経由相談は含まれていません。 2017年度のPIO-NETにみる消費生活相談の傾向と特
厚生労働省による介護保険総合データベース(介護DB)の第三者提供の申し出の受け付けが、13日から始まる。「要介護認定情報・介護レセプト等情報の提供に関する事前説明会」が8日に行われ、提供を受けるのに必要な手続きや提出書類などについて厚労省が説明した。1回目の申し出受け付け期間は、8月13日から9月28日着分までで、10月下旬-11月上旬に開催予定の有識者会議で申し出の審査が行われる。受け付け期間を過ぎて提出された申し出は、審査が先送りされるので注意が必要だ。【齋藤栄子】 介護DBは、介護レセプトデータと要介護認定データなどから成る。介護レセプトデータは、審査支払機関の国民健康保険団体連合会(国保連合会)を経由して、厚労省が収集している。要介護認定データは、これまで市区町村が厚労省へ提出していたが、8月以降は国保連合会経由で提出される予定。データの格納件数は介護レセプトデータが約8.6億件(
一人暮らしの高齢男性の30・3%が、電球交換や雪かきなど「日頃のちょっとした手助けで頼れる人」がいない――。国立社会保障・人口問題研究所は10日、こんな調査結果を明らかにした。同じ状況の女性で「いない」と回答したのは9・1%にとどまっており、男性が孤立しやすい傾向が浮かんだ。 同研究所は昨年7月、5年ごとに行っている「生活と支え合いに関する調査」を行い、1万369世帯、18歳以上の1万9800人から回答を得た。64歳以下の一人暮らしの人を比べても、男性は22・8%が頼れる人が「いない」と答える一方、女性は9・9%で、同じような傾向だった。同研究所の担当者は「母親の方が、子どもと連絡がとりやすいからではないか」と話している。(西村圭史)
8月1日から現役並みの高所得を得ている高齢者を対象に、介護保険サービスの自己負担が2割から3割に引き上げられる。世代間の公平性を確保するとともに、高齢者の進展に伴い膨張する一方の社会保障費を抑制するのが狙い。 負担増になるのは利用者496万人(平成28年4月現在)のうち3%弱に当たる約12万人で、単身の場合は年収340万円(年金収入だけの場合は344万円)以上、夫婦世帯の場合は463万円以上。ただ、月額4万4400円を負担の上限としており、この額を超えた場合は、負担額は3割より低くなる。 介護サービスの自己負担は12年4月の介護保険制度開始以降、原則1割負担だったが、27年8月から一定以上の所得者は2割になった。今回の3割負担の導入は昨年5月の改正介護保険関連法の成立で決まった。
あさかわ・すみかず/1948年2月東京都中野区生まれ。東京都立西高校から慶應義塾大学経済学部に。1971年日本経済新聞社に入社。小売り・流通業、ファッション、家電、サービス産業などを担当。87年に月刊誌『日経トレンディ』を創刊、初代編集長を5年間勤める。93年流通経済部長、95年マルチメディア局編成部長などを経て、98年から編集委員。高齢者ケア、少子化、NPO活度などを担当。2011年2月に定年退社。同年6月に公益社団法人長寿社会文化協会常務理事に就任。66歳。 医療・介護 大転換 2017年5月に「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法」が成立し、18年4月からは介護保険と医療保険のサービス内容が改定された。少子高齢化が急速に進む中で、日本の社会保障はどう大きく変革するのか。なかなかその全貌が見えてこない、医療・介護大転換の内容を丁寧に解説していく。 バックナン
生活保護世帯での熱中症予防のため、要件を満たせばエアコン購入費用(上限5万円)の支給を初めて認めることを、厚生労働省が決めた。既に今月1日から運用を始めている。26日に生活困窮者の支援団体などが厚労省を訪れ「当事者らに知られておらず、命と健康が危険だ」として、周知徹底と支給対象の拡大を求めた。
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