LGBTなど「性的マイノリティー」に関し、悩みを相談できる場や相談相手となる教職員が存在する小中学校のうち、69%がその存在を児童・生徒に周知していなかった。静岡理工科大(静岡県袋井市)の調査で判明した。文部科学省は相談体制の充実を全国の学校に呼び掛けているが、同大は対応が現場任せで「教諭の知識・経験不足で関わり方が分からないのでは」と分析。男女混合名簿導入など性別による区分を避ける小学校は74%、中学校は44%と対応に違いが出ていることも明らかになった。 文科省は2015年、性的マイノリティーの子どもが悩みを相談できるよう、教職員らによるサポートチームをつくることなどを全国の教育委員会に通知。自認する性別の制服・体操着の着用や多目的トイレの使用を認めるなど、各学校で実施されている配慮事例を紹介したが、実際の対応は現場任せになっている。