今回は、東日本大震災後に、特に東北地方沿岸で起きた大きな変化について説明します。東日本大震災の影響で日本の地殻は変化し、特に東北地方沿岸は大きく沈み込んだまま今も元に戻ってはいません。大地震の影響で沈み込んだ後に隆起を続け、今も震災前の状態に戻ろうと動き続けていることが、東北地方で地震が頻発する原因のひとつだと考えられます。 東日本大震災後に沈み込んだ地殻 この図は東日本大震災が発生して約1か月後の地殻の動きを示したものです。ここでは上下の動きを表していて、青・紫に近い色で表現された場所が沈んでおり、緑・橙に近い色ほど隆起していることを示しています。東日本大震災発生後、震源に近い東北地方沿岸が一斉に沈降していることがわかります。この沈み込みは最大で1.1mでした。 陸域でこれほどの沈み込みが発生したのに対し、海域では最大3mもの隆起した地点がありました。この高さの変動(落差)が津波を生じさ