分類学会連合公開シンポジウム〈分類学があらためて「種」と向き合うとき〉@国立科学博物館、の実況と関連しそうなつぶやきを、ハッシュタグと主観に基づいて集め...たのが発端です。シンポジウムのポインタはこちら http://leeswijzer.tumblr.com/post/37709327987/12 「誰でも編集可」になっています。
1.はじめに――科学史における個人史の位置づけ 故太田邦昌氏が体系学(systematics)に関して活発な意見表明をした1980年代後半は,方法論のレベルでの学派間論争(分岐学・表形学・進化分類学)がほぼ収束した時期に重なる.太田氏が提唱した【真正分類系統学】は,当時の分岐学(cladistics)に対して反対の立場を取り,私がみるところむしろ進化分類学(evolutionary taxonomy)に近いスタンスだった.特異的なことは,太田氏が分類学・系統学に関するいくつかの基本概念――「ミッチェルの原理」や「情報量」など――を踏まえて,独自の定式化を目論んでいたという点にある.とくに,形質進化の定量的モデルを導入して系統関係の推定をしようという方針は,今日のモデルベースの系統推定法に連なる試みであったといえよう. 本稿では,当時の体系学界での論議を振り返りつつ,太田氏が自らの体系学理論
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