胎児の大量放置が判明した神奈川歯科大学=神奈川県横須賀市稲岡町 学校法人神奈川歯科大学(神奈川県横須賀市)の教授だった元理事長(76)らが、死亡した胎児約1700体を集めたまま長年、放置していたことがわかった。主に1960〜70年代に病院から引き取った中絶胎児とみられる。元理事長は「大学の指示で、学生の解剖実習用として集めた」と説明している。 法律や、日本産科婦人科学会の見解は、胎児を丁重に取り扱うことを求めており、長期間の放置は倫理上の観点から問題となる可能性がある。学校法人は今年10月末、長期間の放置を重くみて、学内に調査委員会を設置。調査委は今後、元理事長から事情を聴く方針だ。 同法人などによると、妊娠7カ月程度までの胎児がホルマリンの混合液に漬けられ、大学内の倉庫で保管されていた。法的な規定がない12週未満の胎児も含まれていたという。 元理事長が同大学の教授を辞めた後の20