【素面のダブリン市民】第11回 ショーン・オケイシー『銀杯』に出てくる「フットボール」とは?(北村紗衣) ダブリン出身のショーン・オケイシー(1880-1964)という有名な劇作家がいます。街の真ん中にショーン・オケイシー橋があるくらいで、地元では大変よく知られている作家です。ダブリンのワーキングクラスの人々の暮らしをユーモアや政治批判を交えてリアルに描いた作家で、アイルランドの独立や社会主義などに関する政治活動も行っていました。代表作の『ジュノーと孔雀』(1924年初演)をアルフレッド・ヒッチコックが1930年に映画化していますし、日本でも反戦劇『銀杯』(1929)が2018年に上演されているので、ご存じの方もおられると思います。 ショーン・オケイシー橋 この『銀杯』には、実は私が以前から気にしていた疑問点がありました。ダブリンに来てこの謎が解けたので、今回の連載ではこの『銀杯』の謎につ
At just 30, Martin McDonagh is one of the most exciting playwrights to emerge from Britain in decades. Yet his plays, all set in rural Ireland, have also been branded sadistic, inflammatory and dangerous. His latest finds him on familiar ground - and still trading shots with the theatrical establishment. By Sean O'Hagan Imagine, if you can, JM Synge, the spiritual godfather of modern Irish drama,
アイルランドのオペラハウス事情 ダブリンにはオペラハウスがありません。60万人近い人口を有するヨーロッパの国の首都なのにこれは不思議…というか、そこそこの規模の地方都市ならオペラハウスがあることが多いヨーロッパでは驚きの事態です。ヨーロッパの国の首都で他にオペラ用劇場がないのは人口13万人ほどのルクセンブルク市だけでしたが、ルクセンブルク大劇場は2000年代初めに大がかりなオペラを上演できるよう改修を行いました。アイルランドは現在ヨーロッパで唯一、首都に大規模なオペラに適した劇場が無いという不名誉な状況になってしまっています。 とはいえダブリン市民は大変な音楽好きで、シン・リジィやU2、ホージアなど、著名なミュージシャンをたくさん輩出しています。伝統音楽やポピュラー音楽は非常に盛んですし、クラシック好きもけっこういます。何しろヘンデルのオラトリオ『メサイア』は1742年にダブリンで初演され
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