南ドイツ新聞のカリカチュア 去る5月半ばのこと、『南ドイツ新聞』が、自社ですでに何十年もカリカチュアを書いていた作家と決別した。 南ドイツ新聞はミュンヘンに本社を置く新聞社で、ドイツでは高級紙の一つ。国内最大の売り上げ部数を誇る。論調はドイツのメイン・メディアの例に漏れず、かなり左寄りだ。ちなみに、一昨年、パナマ文書をスクープしたのもこの新聞社だった。 ずいぶん前だが、南ドイツ新聞が購読者に無料で配っている付録雑誌で、日本の皇室の特集を組んだ際、信じられないような下劣な表現で、皇太子ご夫妻にお子様ができないことを愚弄したことがあった。 それは、皇太子殿下のみならず、日本に対する侮辱と解釈され、在独日本大使や、欧州局長などが、同紙、およびドイツ政府に対して抗議するに至った。しかし、南ドイツ新聞に反省の色はなく、その後も彼らの報道は、時と場合によってしばしば歪む。 とくに日本に関しての記事では